節税と裏技

タワ-マンションの相続税ゼロに係る最高裁判例(動画)


国税庁の財産評価基本通達に対しても最高裁判例時価との整合性が求められます!
<事案内容>
(1)相続発生3年前に2物件のタワ-マンションを約13億8,700万円(甲:8億3,700万円、乙:5億5,000万円)で購入し、金融機関から約10億円の借入を行った。尚、他に約7億円の相続資産を所有。
(2)2物件のタワ-マンションの国税評価は約3億3,400万円。
(3)上告人らは借入負債10億円により相続税の支払を免れた。又、相続発生後9ヶ月で相続により取得した乙マンションを購入額に近い額(5億1,500万円)で売却した。
<判決内容骨子>
(1)上告人らは税の負担を減じ、又は免れさせる目的で企画・実行した。
(2)借入が行われなかったならば、課税額合計は6億円を越えるものであったが10億円の借入により相続税の負担は著しく軽減されることとなった。
(3)従って、通達評価基準6項 (通達評価では著しく不適切な時価となる場合は、不動産鑑定評価等で評価を行える趣旨)
(4)を適用し、不動産鑑定評価額に基づく追徴課税は適法と見なせる。
<留意点>
過去の判例は租税回避行為があれば6項適用を容認する。
相続税に係る不動産の価値は原則、市場価値より20%程度安めに設定されており、現金資産との乖離がある。
上告人らは乙マンションの購入・売却により、自らが過少申告を行ったことを認識できたはず。
判決内容に対する私見>
(1)比準価格と積算価格は近似するはずなのに、本件は適切な路線価の提示を怠った国税側の過失を問うていない。⇒ 国税庁には最高裁判例時価との整合性を確保するべき義務違反がある。
(2)相続税路線価は時価の8割程度で、総ての土地につき、市場時価との乖離がある。この乖離を根拠として業者は現金額との差額を合法な節税額として営業する。又、借入すれば資産額が減少するものではなく(土地資産1億円-負債1億円=0)どの程度が租税回避行為となるかが不明確。
(3)税法22条時価の見解からの納税者の義務違反。
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